やっと見た!
歌がいい~!全部すぐ口ずさめるような明快な旋律で、終わっても頭にぐわんぐわん周り続ける。
ミュージカルは、昔、NYに行ったときに「オペラ座の怪人」を見て、それに大感動してから大好きになった。
あの時のものすごい生歌は今でも忘れられなくて、すごいなんてもんじゃなかったな。
本当に「心が震える」っていう言葉がぴったりの事が自分に起って、感情ってこんなにもゆさぶられて、涙ってこんなにも自然にあふれ出るんや、って思った瞬間やった。
歌とか、踊りとかって本当に、不思議なくらいそういう瞬間がある。
あのときのオペラ座の怪人は、記憶に鮮明に残るその瞬間の一つ。
さてさて、グレイティストショーマン。
偏見、差別、そういったものの無意味さを訴える内容で、ハッピーエンドで、すっきりして、感動して、そして元気になって、いろいろ心に栄養をくれる映画!
主人公は、いわゆる当時下流階級と呼ばれた人で、上流階級の人たちから蔑まれて育つ。
そんな彼は、子供のころ父の仕事の関係で出入りしていた上流階級の家の娘を好きになるわけ。
お互い惹かれあって、でも身分の差から、結婚なんて絶対無理だと思ったけど、相手の両親には許されないながらも、夢がかなって彼女と結婚することができちゃう。
その後、子供も生まれて幸せに暮らしているはずなんやけど、彼はどこか満たされない。そのうち、勤めていた会社もつぶれ、クビになる。
そんなとき、ふと、自分が子供のころから叶えたかった「人をびっくりさせたい、楽しませたい、笑わせたい」という夢を思い出し、それをかなえるために奮闘し始める。
彼は、下流階級の人間で貧しくて自分も蔑まされていたから、身体的にユニークなフリークスと呼ばれる人や、世間から蔑まされている人に対して全く偏見がないんよね。
だから、そういう人たちと一緒にサーカスショーを作り、それは徐々に周りの市民を巻き込んで大成功していくわけ。
ショーマンとしての才能もあって、徐々にお金持ちになって、上流階級レベルの暮らしができるようになる。
でも、多くの上流階級の人たちって、どこまでも、自分より下の人間を認めない(ようにこの映画は描いている)。
もともと上流階級ではない、ましてや、サーカスショーを興業する彼の事は、いくらお金持ちになっても「成り上がり(偽物)」として認めない。
だから彼には、自分がどうやっても「本物」になれないコンプレックスがあっただろうし、ゆえに「本物」を渇望しはじめる。
実は、フリークスたちより、彼が一番コンプレックスを持っていた人物だったかもしれない。
そのころ、彼は一人の素晴らしい歌声を持つ女性歌手と出会い、彼女のおかげでようやく「本物」のショーマンだと認められる。
彼女の歌を聴いた彼は、彼の中にあるまだまだ満たされない気持ちに気付く。
多分、このころから彼は、彼のコンプレックスの源である、自分を蔑んだ人間を見返したい、もっと認めさせたい、という野望を抱き始めたんやないかな。
自分の夢を追い続けることや、大切な家族や仲間の幸せを考えるより、それが勝ってしまった。
そっから、彼の転落が始まる。
何が幸せか見失ってしまった彼は、結局積み上げてきた物を一気に失ってしまうんよね。
でも、失わなかったものもあった。それは、、、、
というお話。
となりの芝生は別に青くない。
実はみんな、それぞれで最高の人生を生きている。
そんなことも描いているような映画。
メイキングもみたんやけど、作詞作曲ってこんな感じでしてるんやなぁと興味深かった。しかし、天才!この作詞作曲コンビは。
天才の人ってやっぱり閃きがすごいんやな。
ともかく、この映画の要になるこの歌「This is me」は、何度聞いても感動するし、たまりません。
スタジオ側に、映画の撮影許可が下りるかどうかの最後のプレゼンテーションで歌ったときの映像なんやって。このあと、即OKがでたんやってよ。
ここに居てみたかった~~!