昨日、プライベートレッスンの時に、「口三味線」の話しをしたんですが、昨日話しながらやっぱり口三味線ってめっちゃくちゃ大事やなぁって事を再認識したので、ここに書いときます。
学ぶときに数がないとわからない、って言う生徒さんのほうが多いと思います。
もちろん最初は、数がないと振りを取ることが難しい。
ですが!
先生が口ずさむ口三味線も、いや、むしろ、口三味線を!絶対に記憶したほうがいいとおもいます。
口三味線には、ただのカウントに合わせただけの振付けを、フラメンコに変換する重要なスパイスがいっぱい詰まってます。
昨日ね、生徒さんにウナパタをやってもらったけど、全然ニュアンスが違ってて。
はて?どうリズムをとらえてるんだろう?と思って、「このパソ、口三味線でいってみて」って言ったんです。
そしたら、生徒さんが奏でた口三味線が、あーーーーなるほどそりゃあそういう踊りになるわな、ってやつで、めちゃくちゃ腑に落ちました。
日本語って、多分すごく耳にやさしい発音の言語だと思うんだけど、たとえば、日本語ってあんまうるさくないじゃないですか。普通にしゃべってて。
アクセントもあまりない言語だし、言葉に抑揚がさほどないですよね。
なので、パソの口三味線言ってみてって言うと、こういう性質を持つ日本語を操る日本人は、タータータターンター(すべて同音程、、、)みたいな、、、え?モールス信号ですか?、、、みたいな口三味線になっちゃいます笑
だから、踊りも、なんだかどこに何があるのか、なんもわからん踊りになっちゃいます。
かたや、スペイン語ってめっちゃうるさくないですか?笑
アクセントがはっきりしてて、抑揚があるのもそうだし、母音(アイウエオ)もめっちゃ発音するし。
そういう言語を操るスペイン人が発する口三味線や、ライブで行き交うハレオを聞いてみて下さい。
そんなモールス信号のノリ、絶対ないです笑
タータータターンター(すべて同音程)は、
ッタッ↑ ッタッ↑ ッタッ タッ↑ (語尾は上がっている)
みたいになってるはずです。
最初に小さな「ッ」がつくのも、空気をためた破裂音で、タメがあるからこういう「ッ」がつきます。
「ー」こんな、延ばす棒、どこにも使われへんのちゃいますかいなと。(もちろん振付にもよりますけど)
たった一つのパソの中でも、口三味線は大きく抑揚があるはずです。
↑↓この矢印が乱高下する感じもあるし、小さな「ッ」がつくタメもあるし、そういった口三味線にある抑揚やタメが、踊りに変換すると、パソのどこに肝があるのか、どこにペジスコがあるのか、どこにアグアンタールがあるのかを表していて、重要なヒントになってます。
なので、まず、口三味線を徹底的に見直してみるのは、数ある練習法の中でもかなり良い方法だと思ってます。
現に、昨日の生徒さん、直した口三味線を口ずさみながらパソをやってもらったら、一気に踊りが変わってびっくりしたから。
身体は、当然、頭で感じている口三味線と同じように動きます。
逆を言えば、頭で感じている口三味線と全然違う動きはできません。
考えてみて。
タータータターンター(すべて同音程モールス信号)で、フラメンコの情熱的踊りはできないよね笑
ちゅうことで、締め。
口三味線はものすごく大事なものなので、先生が口ずさんでるのを絶対記憶しよう!