先日テレビで、高梨 沙羅さんが、自分を救ってくれた本として「嫌われる勇気」 をあげていました。その中でも、この言葉に感銘を受けられたそうです。
「世界とは他の誰かが変えてくれるものではなく、私によってしか変わりえない」
うんうん、そんなこと書いてあったなぁ~~~。
私も嫌われる勇気は、発売されてすぐくらいに読んでいました。
たまたま暇つぶしで本屋をぷらぷらしていたときに、平積みされていた本がこれで。
多分そのころ、これが売り出しまっ最中で、かなり本屋でも場所を取っておいてありました。
そんなにセンセーショナルなのかと、おもわず買ってみたけど、これがまあまあインパクトのある内容。
それまで、「アドラー心理学」なんて聞いたことなかったし、割と私には斬新な内容でした。
そのあと、第2弾も出版されて、それは「幸せになる勇気」という本だけど、そっちは買ってだいぶたつのにいまだ読了していませんが笑
これを機に、少し読み直してみました。
この「嫌われる勇気」の本の中に、「アドラー心理学は劇薬だ」という文章が出てきます。
確かにその通りで、どちらかというとアドラー心理学は、かなり極端といえば極端です。
心理学、というよりは、「一つの哲学」ととらえた方がすんなり入ってくる気がします。読めばわかりますが、単なる「自己啓発」といったものでもないです。
まず冒頭から、こうです。
「引きこもりの人間は、不安だから外に出られないのではない。外に出たくないから、不安という感情を作り出している。」
要するに、外に出たくないという「目的」を達成するために、「手段」として不安を作り出しており、そこに、その人の過去の出来事や経験は、何ら関係しない。
これを「目的論」というらしく、逆に因果律で考えることを「原因論」というそうです。
アドラーは、過去の因果を明確に否定しています。
その理由も非常に鮮やかに説明されていて、因果律がメインとされる心理学と大きく方向性が違います。
『過去にどんなことがあったかなど、あなたの「いま、ここ」には何の関係もないし、未来がどうなるかなど「いま、ここ」で考える問題ではない。「いま、ここ」を真剣に生きていたら、そんな言葉などでてこない。』
おそらく、こういう考え方が、不安の多い現代社会を生きる人間の助けになるのではないかとおもいます。だからこそ、ベストセラーにもなったんでしょう 。
ここでちらっと紹介したこと以外にも、もっともっとたくさんのことが書かれていてとても勉強になります。
購入した当時「あ~そうなのか~」と思って読んでいたのに、私の脳みそからすっかり抜け落ちた大切な箇所も多々ありました笑
「嫌われる勇気」という単純なタイトルにはおさまらない、たくさんのことに触れています。
おすすめの一冊ですよ!